• 中村原田国際特許商標事務所

特許の進歩性について

特許を取得するにあたっては、進歩性が重要です。

出願される方は、以下の内容をご参照ください。



特許法に規定される「発明」、すなわち、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」を保護の対象とします。したがって、いわゆる「永久機関」などの自然法則の反するものや、遊戯方法等の人為的な取り決めであって、自然法則の利用がないものは保護の対象とはなりません。


また、技術的思想の創作ですから、発見その他の(例えば、ニュートンの万有引力の法則の発見)は保護の対象とはなりません。


既に知られている発明を少し改良しただけの発明のように、誰でも容易にできる発明については、特許を受けることができません。科学技術の進歩に貢献していない自明の発明には特許権を与えるほどの価値はありませんし、容易に思いつく発明にまで特許権が認められるようになると、日常的に行われている技術的な改良についても次々出願しないと他人に特許をとられてしまうという状況に陥り、支障がでるからです。


「容易に発明をすることができた」場合を、一般に「進歩性」がないと表現します。

この「進歩性」についての判断は、「発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(これを一般に「当業者」といいます)」からみて、その発明に至る考え方の道筋が容易であるかどうかで判断します。


【進歩性がないと判断される例】

公然と知られた発明や実施された発明を単に寄せ集めたに過ぎない発明

例:公然と知られたナイフやハサミ⇒多機能つきナイフ ・・・ 組み合わせて得られる当然の効果


発明の構成要素の一つをほかの公然と知られた発明に置き換えたに過ぎない発明

例:椅子の移動をスムーズにするキャスター⇒机の移動をスムーズにするキャスター 、椅子も机もキャスターも同じ効果


【進歩性があると判断される例】

公然と知られた発明上の効果と異なる作用・効果が認められる発明

例:公然と知られたナイフやハサミ⇒多機能付きナイフのはさみとナイフを組み合わせると「皮むきになる」⇔「皮むき」は、組み合わせて得られる当然の効果以上の機能


発明の構成要素の一つを改良した発明

例:椅子の移動をスムーズにするキャスター⇒自走するキャスター⇔自走部分が改良